動画制作に活用できる補助金の種類は?制度の目的と概要を解説
動画制作を検討している担当者様に向け、動画制作に活用できる補助金と助成金の種類、目的と概要について解説しています。自社に合う支援制度を見つけたい企業担当者様はぜひ参考にしてみてください。
企業で動画制作をした際に、活用できる補助金や助成金の支援制度があります。
補助金や助成金の制度があるのは知っているけど、「どんな種類があるのか知らない」「自社に活用できる支援制度がどれかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、動画制作に活用できる補助金や助成金について詳しく知りたい企業担当者様に向けて、補助金と助成金の種類、制度の目的や概要について解説します。
補助金や助成金を検討する際の参考にしてみてください。
補助金と助成金の違いについて
動画制作に活用できるものとして、補助金と助成金があります。
それぞれの違いを解説します。
補助金は、事業の発展や成長を支援することが目的で、経済産業省と地方自治体の管轄となります。要件を満たしていれば申請対象となりますが、対象になるには申請前に審査があります。
助成金は、社会課題を解決することが目的で、厚生労働省と地方自治体が管轄となります。補助金と異なり、申請して要件を満たしていれば助成対象になります。
補助金と助成金の違いを理解し、動画制作のコスト削減に活用しましょう。
では、次に補助金と助成金の種類について紹介します。
動画制作に活用できる補助金・助成金の種類
次に、動画制作に活用できる補助金と助成金の種類について紹介します。
以下、5つの種類があります。
- ①小規模事業者持続化補助金
- ②事業再構築補助金
- ③IT導入補助金
- ④ものづくり補助金
- ⑤自治体の補助金・助成金
1つずつ解説します。
①:小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、全国商工会連合会・日本商工会議所がおこなっている支援制度で、以下が対象になります。
・法人
・小規模事業主
・特定非営利活動法人
小規模事業者持続化補助金を受けるには、「小規模事業者」であることが条件となり、条件は3つあります。
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員が5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員が20人以下 |
製造業・その他 | 常時使用する従業員が20人以下 |
引用元:全国商工会連合会
また、動画制作で補助金を得るには、商品やサービスをPR、ブランドのイメージアップなどの動画を制作することが条件になります。
次に、補助金額について解説します。
小規模事業者持続化補助金には、2つの類型があり、補助金額は最大200万円で、補助率は2/3まで支給されます。
類型により補助金額が異なります。
類型 | 補助金額 | 補助率 | |
通常枠 | 50万円 | 2/3 | |
特別枠 | 賃金引上げ枠 | 200万円 | 2/3 |
卒業枠 | 200万円 | 2/3 | |
後継者支援枠 | 200万円 | 2/3 | |
創業枠 | 200万円 | 2/3 | |
インボイス枠 | 100万円 | 2/3 |
特別枠は特殊な条件を満たすケースとなり、通常枠より補助金額が手厚くなっています。類型の詳細について知りたい場合は、公式サイトをご覧ください。
次に、小規模事業者持続化補助金の申請方法を解説します。
小規模事業者持続化補助金の申請方法は、要件を確認したのちに必要な書類を作成します。必要書類は、法人と小規模事業主、特定非営利活動法人などの業態で異なります。
また、申請先や申請方法は商工会と商工会議地区で異なり、申請期日も決まっているので、申請を検討している方は公式サイトで確認しましょう。
商工会
公式サイト:全国商工会連合会
商工会議所地区
公式サイト:商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金
②:事業再構築補助金
事業再構築補助金は、経済産業省が管轄している中小企業を支援する制度です。
社会の経済の変化に対応するために、新分野展開や業態転換、業種転換などに挑戦する以下の企業が対象になります。
・中小企業
・中堅企業
・特定非営利活動法人
新規事業をPRするための動画制作や、動画を活用した新サービスを提供する企業におすすめの支援制度です。
事業再構築補助金には、9つの類型があり、以下の表に補助金額と補助率をまとめています。
・物価高騰対策・回復再生応援枠 最大3,000万円 中小企業2/3(従業員数により異なる)
中堅企業1/2(従業員数により異なる)
類型 | 補助金額 | 補助率 |
成長枠 | 最大7,000万円 | 中小企業1/2、中堅企業1/3 |
グリーン成長枠 | 最大1億円 | 中小企業1/2、中堅企業1/3 |
スタンダード | 最大1.5億円 | 中小企業1/2、中堅企業1/3 |
卒業促進枠 | 成長枠・グリーン斉唱枠の補助額に準じる | 中小企業1/2、中堅企業1/3 |
大規模賃金引上促進枠 | 3,000万円 | 中小企業1/2、中堅企業1/3 |
産業構造転換枠 | 最大7,000万円 | 中小企業2/3、中堅企業1/2 |
サプライチェーン強靭化枠 | 最大5億円 | 中小企業1/2、中堅企業1/3 |
最低賃金枠 | 最大1,500万円 | 中小企業3/4、中堅企業2/3 |
物価高騰対策・回復再生応援枠 | 最大3,000万円 | 中小企業2/3(従業員数により異なる) 中堅企業1/2(従業員数により異なる) |
類型の中にも細かく条件があるので、対象となる企業は詳細を確認しましょう。
次に、事業再構築補助金を申請する方法について解説します。
事業再構築補助金を申請するには、クリアする必須条件が2つあります。
・事業計画について認定経営革新等支援機関や金融機関の確認を受けること
・補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3~5%(申請枠に異なる)以上増加、または、従業員1人当たり付加価値額の年率平均3~5%(申請枠に異なる)以上増加の達成
引用元:経済産業省 事業再構築補助金
事業再構築補助金に申請するには、事業計画などの書類を作成します。
また、申し込みはオンライン申請のみで、申請時に使用する「GビズIDプライムアカウント」の取得が必須です。
GビズIDプライムアカウントの交付には、時間がかかる場合があるので、早めに申請手続きをしておきましょう。
公式サイト:経済産業省 事業再構築補助金
③:IT導入補助金
IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業主がITツールを導入する際に、経費の一部を補助する制度のことです。
IT導入補助金は、経済産業省管轄しており、一般社団法人 サービスデザイン推進協議会が運営しています。
IT導入補助金制度の目的は、ITツールを導入し、企業の業務効率化を図り、売上アップを目指すことです。
対象となる事業者は幅広く、補助対象の条件には資本金や従業員数なども関係するので、詳細は公式サイトをご確認ください。
IT導入補助金は3つの類型があり、以下の表に補助金額と補助率、対象区分をまとめています。
類型 | 対象区分 | 補助率 | 補助金額 | |
通常枠 | A型 | ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費 | 1/2以内 | 5万円~150万円未満 |
B型 | ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費 | 1/2以内 | 150万円~450万円以下 | |
セキュリティ対策推進枠 | サービス利用料(最大2年分) | 1/2以内 | 5万円~100万円 | |
デジタル化基盤導入枠 | デジタル化基盤導入類型 | ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費 | 3/4以内 | (下限なし)~50万円以下 |
2/3以内 | 50万円超~350万円 |
引用元:IT導入補助金2023
動画制作に必要なITツールの導入が対象となるので、パソコンやタブレット、編集ソフトやホームページ制作費などが対象です。
動画制作を検討する場合、忘れずに申請しましょう。
公式サイト:IT導入補助金2023
④:ものづくり補助金
ものづくり補助金は経済産業省が管轄し、全国中小企業団体中央会によって運営されている支援制度です。
新しいサービスの開発やビジネスモデルの構築、生産性アップのためにかかる設備投資などに活用できます。
補助金の対象となるのは、中小企業や小規模事業者、特定非営利活動法人ですが、業種や資本金、従業員数に上限があります。
申請する前に条件に当てはまるか、公式サイトで確認しておきましょう。
また、ものづくり補助金には、「一般型(グローバル展開型)」と「ビジネスモデル構築型」の2種類があります。
ビジネスモデル構築型は、企業を支援する自社の取り組みに対しておこなわれる特殊な補助金制度になるので、この記事では、「一般型(グローバル展開型)」について紹介します。
ものづくり補助金は5つの類型があり、補助金額と補助率は以下の表にまとめています。
類型 | 補助金額 | 補助率(中小企業) | 補助率(小規模事業者) |
通常枠 | 最大1,250万円 | 1/2 | 2/3 |
回復賃上げ・雇用拡大枠 | 最大1,250万円 | 2/3 | 2/3 |
デジタル枠 | 最大1,250万円 | 2/3 | 2/3 |
グリーン枠 | 最大4,000万円 | 2/3 | 2/3 |
グローバル市場開拓枠 | 最大3,000万円 | 1/2 | 2/3 |
ものづくり補助金の申請には、事業計画書や決算書などの書類が必要になります。また、申請方法は、オンライン申請のみです。
事前にGビズIDプライムアカウントが必要なので、申請前に取得しておきましょう。
取得までに時間がかかる可能性があるので、早めに取得準備をしておくことをおすすめします。
公式サイト:ものづくり補助事業公式ホームページ
⑤:自治体の補助金・助成金
次に、自治体が運営する補助金と助成金について紹介します。
本記事では、青森県・秋田県・東京都品川区がおこなっている補助金・助成金について解説します。
・新事業展開等促進補助事業(販路開拓コース)
新事業展開等促進補助事業(販路開拓コース)は、青森県が中小企業・小規模事業者のためにおこなっている補助金制度です。
HP制作やデジタルカタログ制作など、WEB・デジタルコンテンツの活用に使用した経費の一部を補助してくれます。
申請条件は、事業目標を設定することと、申請時点で事業者の工場や店舗などを保有していることなどです。
補助金額は、100万円で補助率は1/2、補助期間は最大1カ月となっています。
公式サイト:公益財団法人 21あおもり産業総合支援センター 新事業展開等促進補助事業(販路開拓コース)
・リーディングカンパニー創出応援事業
リーディングカンパニー創出応援事業とは、秋田県がおこなっている中小企業向けの補助金制度です。
補助金の対象となるのは、製造業者であることで、生産性向上のための動画制作や、企業価値向上のための取り組みに対して補助金が支援されます。
実施拠点が秋田県であることと、提示する基準を達成する事業計画であることが条件となります。
補助金額は、審査委員より評価を受けて決まります。補助率は1/2で、補助対象期間は最長3ヶ月です。
公式サイト:秋田県公式サイト 美の国あきたネット
・事業PR・販売促進支援助成
事業PR・販売促進支援助成は、東京都品川区が企業を支援するために、企業PR動画制作の経費を一部助成してくれる助成金制度です。
助成金の対象となるのは、本社や事業所が品川区内にある企業です。
自社の商品やサービスのPRを目的とした動画の制作や、販売促進目的のDVDの制作などが助成の対象になります。
助成金額は最大20万円で、助成率は2/3、審査の上で助成額が決定します。
公式サイト:品川区中小企業支援サイト 事業PR・販売促進支援助成
自治体の制度は、募集期間が終了していたり、廃止になったり、新しい制度がはじまったりと状況の変化があります。
募集期間が短いものもあるので、定期的に確認するようにしましょう。
補助金・助成金を検索できるサイト
国が補助・助成する以外に経済産業省が運営する「ミラサポplus」で、中小企業・小規模事業者を対象とした補助金・助成金を検索できるサイトがあります。
補助金・助成金の支援を探せるだけでなく、経営相談ができたり、中小企業・小規模事業主の経営事例集など、企業の経営に役立つコラムも充実しています。
公式サイト:経済産業省 ミラサポplus
動画制作に補助金を活用してクオリティの高い動画を制作しよう
動画制作で活用できる補助金・助成金の種類、目的と概要について紹介しました。
補助金や助成金を活用することで、動画制作のコストを軽減することが可能です。クオリティの高い動画制作をすることで、商品や企業のPRにつながります。
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監修者
医師
山田 太郎
山田 太郎は日本の著名な医師であり、糖尿病治療の専門家です。30年以上の経験を持ち、多くの患者を支援してきました。